契約における基本ルール「契約自由の原則」。

私たちの社会では、契約をするかしないか、するとして、誰とどのような契約をするか、それらはすべて当事者間の自由に任されています。

その根本には、お互いが納得のもとで自由に物事を決めていけば通常は十分に事が運ぶのであって、法律の力を借りなくてもたいていは大丈夫なのだということがあったわけです。

民事法定利率という制度があります(民法404条)。

ある当事者間で金銭100万円の貸し借りをする契約を締結したとします。

そして当然、利息を付けることにもなっていたのですが、その利率について定めていなかったらどうでしょう?

利息はまったくとれないのでしょうか?

それは変ですね?

普通の感覚で考えた場合、貸し借りをする以上、利息を払うのは当然のことです。

こういうときのために存在するのが民事法定利率の制度です。

そこでは、利息をつけるはずの契約において利率について特段の定めがない場合、その利率は年利5%とするとなっているのです。

では、このケースで、当事者間の取り決めで利率を高めの7%にしたり、逆に安めの3%にしたりすることはダメなのかというと、それはそれでOKなのです。

これも「契約自由の原則」の一環といえます。

当事者間の契約で法律の内容とは異なる内容の取り決めができる。

このように、当事者間の契約で法律の内容とは異なる内容の取り決めができる場合、その法律の規定のことを「任意法規」といいます。

契約自由の原則がこんなにハバを利かせているなら、これを理屈に利率を年利30%にすることは可能でしょうか?

「さすがにそれはあまりに不当で許してはならないのではないか?」と思われた方は正常です。

いわゆるサラ金、ヤミ金に手を出して悲惨な目に遭う多数の事例があることは皆さんご承知のところです。

弱い立場につけこんで非常に高率な金利設定を行うことは許されません。

これに関係する法律があります。

利息制限法です。

貸し借りの金額によって利率の上限が定められています。

たとえば金銭100万円以上の貸し借りを行った場合、その利率の上限は15%と定められています(同法1条)。

この上限数値は、当事者間の自由な取り決めをしたとしても変えることはできません。

このように、当事者間の自由意思をもってしても勝手にその内容を変えられない法律の規定のことを「強行法規」といいます。

民事法定利率の制度は「忘れたときのための備え」的なものであったため、当事者間できちんと決めてあるのであれば、変えても良かったわけです。

これに対し利息制限法による上限利率制限の規定は、いわば社会問題の撲滅という公益的要請から発したものなので、勝手には変えられないのです。

当事者間の自由な取り決めを超えて、雇用継続が義務付けられたり、雇用の申込みや承諾あったとみなされたりすることが如何に重要なことなのか、みなさんも考えてみましょう。

派遣の仕事

派遣法改正の反対派の多くは「派遣法改悪論」を訴えています。

知っている人が読めば、不思議に思う内容のものが多く書かれていたりします。

派遣業界としても、なかなか反論もできていなかったように思います。

それがこの派遣法改正の元凶なのかもしれません。

派遣業界は大きく変わり、かつ派遣会社の責務も高まります。

派遣業界が変わるのではなく、私たちが変えていくのです。

派遣の仕事

ディーセントワーク(Decent work)という言葉を知っていますか?

一般の方には、まだ聞きなれない言葉かもしれません。

労働関係の研究者やビジネスでの専門家であればよく使われる言葉です。

日本語訳は「働きがいのある人間らしい仕事」とされ、厚労省も以下の四つを示しています。

1.働く機会があり、持続可能な生計に足る収入が得られること

2.労働三権などの働く上での権利が確保され、職場で発言が行いやすく、認められること

3.家庭生活と職業生活が両立でき、安全な職場環境や雇用保険、医療・年金制度などのセーフティーネットが確保され、自己の鍛錬もできること

4.公正な扱い、男女平等な扱いを受けること

この言葉は、人材ビジネスにおいては、どうしても「正規・非正規」との関係でクローズアップされます。

雇用形態から整理すると、

正規雇用とは、直接雇用、無期雇用、フルタイム雇用という三要素を満たしているものだとされ、反対に、雇用契約先と指揮命令を受ける仕事先が異なる間接雇用(典型例が派遣)、雇用期間の定めのある有期雇用、就業時間に限定のあるパートタイム雇用などは非正規雇用に分類されてきます。

そして日本では、正規雇用こそディーセントワークなのだとしているように思えます。

派遣制度をみても、

「間接雇用である派遣はディーセントではない、例外的働き方です。だからこれを規制し、直接雇用を侵害しないように、また派遣労働者も正社員になれるように制度を作っているのです」

としている感じです。

現実にも、派遣はワーキングプアの象徴のように言われてきました。

たしかに派遣にはディーセントではない部分があったのでしょうし、そうなりがちなことは構造的に否定できません。

しかしながら、ディーセントの核心は、このような雇用形態からの正規・非正規の別にあるのではありません。

重要なのはその内容です。

たとえば上記厚労省による3.には「家庭生活と職業生活の両立」という文言があります。

これなどは、派遣やパートだからこそ実現しやすいという面もあるでしょう。

自ら望んでこのような働き方を望む人もいるわけです。

「いや、それは派遣制度が必要悪として存在するからであって、ほんとうはなくすべきなのだ」

という意見もありますが、すべてを直接雇用にすることが困難な経済環境の中で派遣の効能にいっさい目を向けず即座に捨て去るわけにもいきません。

派遣とディーセントを考えるなら、派遣の仕組みそのものを洗い直してから検討するべき必要があります。

そこまでいかなくても、現行法制や改正法においてさえ、派遣のなかにはDecentな部分があると考えます。

それを伸張し、現実的にも効能が明らかになる制度に育てていくことが重要です。

派遣の仕事

年金に関する個人情報の流出がありました。

所管官庁は厚労省です。

こちらの問題がクローズアップされたため、同じく厚労省が携わる派遣法改正の審議はストップしてしまいました。

今回は、立法に関する基礎用語を整理してみたいと思います。

1.議員立法

法律は国会で作られることは皆さんご存知だと思います。

国会は、いわば常識の範疇です。

国会は衆議院と参議院で構成され、そのメンバーは国会議員です。

「法律は国会で作るのであって、そのメンバーは議員なのだから、『議員立法』というのは同義反復的であり、わざわざそう言う意味はどこにあるのか?」と思われるかもしれません。

しかしそれがあるのです。

法律を作るには、議論の対象となる「法律案」を作る必要があります。

その案を作り国会に提出するところとしては内閣と国会議員があります。

このとき、内閣提出の法律案を閣法というのに対し、国会議員が提出するものを「議員立法」というのです(所属により、衆法、参法と分かれます)。

ところで法律案を作るためには、法的部分を中心に高度の専門知識が必要であり、国会議員メンバーがそれだけの力量を備えているかというと、一般的にはそうとは言えないとされています。

そのため、法律案のうち、提出された上で成立にたどり着くものの大半は閣法であり、「議員立法」はごく少数であるのが現実です。
※平成26年度通常国会では、閣法は81本提出のうち79本が成立しているのに対し、議員立法は75本中21本にとどまる。

提出数自体は遜色ないのが意外でしたが、成立数には明らかな差があります。

内容的には、議員立法には提出議員が特に関心をもっているテーマであって、個別トピック的なものが多いような印象があります。

2.閣議決定

閣法は、内閣で承認されてはじめて法律案となります。

この決定のことを閣議決定といいます。

閣議決定は全大臣の合意によってなされます。

一部でも反対があれば成立しないため、反対する大臣を辞めざるを得ないことになります。

3.委員会と本会

法律は国会で作られると言っても、あれだけの人数の議員全員が一堂に会して議論するのは現実的ではありません。

そこでもう少し小さいサイズの分科会において議論し、そのあとで議員全員による全体会議にもっていく手法がとられています。

全体会議のことを本会議というのに対し、分科会のことを委員会といいます。

派遣法の場合は、衆院と参院の双方に設置されるそれぞれの「厚生労働委員会」が所掌することになります。

4.議院内閣制と国会論戦

ところで、わが国の国家権力は司法、立法、行政が分離している三権分立というシステムによっていますが、国会と内閣は完全分離しているわけではなく、内閣は国会の信任の上に成立しています。

これを議院内閣制と言います。

国会で多数を占める党の意向で内閣のメンバーも決まります。

このような関係があるので、通常、与党と内閣とは一心同体的であり、閣議決定された法律案は、基本的には国会を通ることになります。

国会はもちろん重要な機関ですが、実際には閣議決定の段階で勝負はついているのであり、このため、国会論戦は空虚なものになりがちだと言われます。

空虚だということは、逆に言えば、成否を左右するのは議論自体ではなく、なにがしかの「事件」によることが多いことにつながります。

現行派遣法もそのような影響を受けてきました。

民主党政権時代における普天間問題や政治と金問題、現自民党・公明党政権における厚労省による法案誤記問題など、記憶に新しいところです。

ちなみに、アメリカの大統領制では、三権は完全に分離されています。

法律案を出すのは議会の仕事であって、行政府の長たる大統領といえども提出することはできません。

いわば「議員立法」だけなのです。

逆に大統領には、議会で成立した法案の発効を阻止する「拒否権」が与えられています。

派遣の仕事

今年10月1日に「労働契約申込みみなし制度」が施行されます。

派遣法改正法案が成立せずに、10月1日を迎えた場合の問題を「10.1問題」と呼んでいます。

労働契約申込みみなし制度とは、派遣先が派遣可能期間を超えて労働者派遣を受け入れていた場合等、違法状態が発生した時点で、派遣先が派遣労働者に対して、派遣元事業主における労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申し込みをしたものとみなす制度です。

では、派遣法改正法案が成立せずに、みなし制度だけが施行された場合、何が問題となるのでしょうか?

今国会の審議の場で、厚生労働省側が国会議員に説明するために作った資料(不適切と指摘され既に変更済み)に記載されている2つのケースをご紹介します。

<ケース①>26業務だと思って3年以上受け入れていたら、実は26業務ではないと認定された

<ケース②>3年以上26業務に従事する派遣労働者が、派遣先に直接雇用されたいため、26業務以外の業務を故意に行う。

いずれも、期間制限違反の事例です。

これらのケースで、派遣先が労働契約申込みみなし制度の適用がないと主張する場合、労働契約申込みみなし制度の発動を認定してもらうため、派遣労働者が裁判所に訴え、訴訟が乱発する恐れがあると懸念されています。

それを避けるためには、派遣元・派遣先が、この制度の内容をよく理解した上で、10月1日以前に、違法状態をなくしておく必要があります。

違法状態には、期間制限違反のほかに、禁止業務への派遣受入、無許可・無届事業者からの派遣受入、いわゆる偽装請負の場合があります。

最近特定労働者派遣事業者が常用雇用以外の労働者を派遣して行政指導を受けるケースが増えていますが、これは無許可派遣事業者からの受入となり、労働契約申込みみなし制度の対処となるため、派遣先は、特定労働者派遣事業者との取引状況をきちんと把握する必要があります。

派遣の仕事

派遣会社による派遣労働者の無期雇用化は進むのか?

派遣業界の2018年問題をご存知ですか?

国会で派遣法改正法案の審議が続いています。成立すれば、9月1日から施行され、期間制限の在り方が大きく変わります。個人単位の期間制限が設けられるため、従事している業務に関係なく、3年後は、同じ就業場所で派遣労働者として就業することができなくなります。

この規定には、例外措置が定められており、派遣会社に無期雇用されている派遣労働者は、3年の期間制限を受けず、3年を超えて同じ派遣先就業所で働き続けることができます。

派遣先との間の派遣契約が終了しても、雇用契約を終了できない無期雇用労働者に転換するリスクは大きく、派遣会社は、簡単に無期雇用に転換できない事情を抱えています。

改正法案が成立・施行された場合、2018年9月1日以降に3年の期間満了を迎える時期がやってきます。

「まだ先の話し!それまでに考えればよいのでは?」と思われる方も多いかもしれませんが、それでは遅いのです。

無期雇用へ転換するかどうかは、もう少し前に判断しなければなりません。

なぜなら、2013年4月1日から施行されている「改正労働契約法」の存在があるからです。

5年以上反復継続して契約を更新している有期雇用労働者に対して2018年4月1日以降「無期転換申込権」が発生します(労働契約法第18条)。

つまり、派遣制限期間を満了する前に、労働契約法により無期転換申込みの問題が起こることになるのです。

契約期間が5年に満たない場合は、その限りではありませんが、該当する派遣労働者は、3割程度にのぼるといわれています。

これらの派遣労働者への対応は済んでいるのでしょうか。

「そんなことは簡単だ!その時がきたら、雇止めすればよいではないか!」と思われる方もいらっしゃると思います。

「雇止め」とは、有期労働契約が終了し、その後の更新を行わないことを言います。

しかし、労働契約法第19条では、その「雇止め」が認められない場合があるとしています。

それを考慮せず、無期転換の申込みが発生する前に雇止めしようとしてもできない恐れがあるのです。

その場合は、無期転換を受け入れなければなりません。

派遣法改正法による3年ルールに加え、改正労働契約法の対応を考慮しなければならないのが、2018年問題なのです。

具体的には、労働条件通知や就業規則等を見直し、派遣労働者に説明する義務を作らなければなりません。

「10.1」問題については、明日、ご説明します。

派遣の仕事

新しい職場で勤務しはじめると、慣れるまでは必要以上に緊張するものです。

特に派遣スタッフは、こういう機会が多く精神的にとっても負担になるもの。

身だしなみは、もはやビジネススキルといっても良いと思います。

周りの人も、思っている以上に見ているものです。

身だしなみに気を使っていると、周りの人は「仕事に対しての姿勢が良い」、「性格がしっかりしている」、「品格も持っている」など勝手に良いイメージを作り上げてくれるものです。

その結果が仕事にも良い影響を与えるのです。

一緒に仕事をする相手に好印象を与えることができる確実な方法、そしてこれからの派遣社員が持っていなければいけない必須のビジネススキルが身だしなみなのです。

服装や髪形、ツメやムダ毛の手入れなど、特に女性の間ではこまかくチェックしあっているのです。

だから、最近はミュゼプラチナムみたいなエステサロンがはやっているのでしょう。

皆さんは「初頭効果」という言葉を知っていますか?

「初対面の印象」があとあとまで脳に残るというもの。

初頭効果で良い印象を与えておくと、その後の仕事や人間関係にも良い影響を与えます。

一方、悪い初頭効果を与えてしまうと、それを拭い去るのに長い時間と労力をかけなければいけなくなります。

人はかなりの比重で外見で判断しているという事実。

自分でも心当たりがあるのでは。。。

そして、職場に慣れてくると身だしなみに気を使わなくなってしまう人も多いです。

「毎日会っている、気心の知れた人たちだから大丈夫……」なんて考えているもいるんじゃないですか?

逆に、あなたが周りの人を見る目はどうですか?

もちろん大切なのは中身です。

でも、外見に、その人の「性格」や「仕事に対する姿勢」「心の状態」まで表れるのだとしたら。。。

外見だけでマイナスイメージを受けるのはとってももったいないこと。

人はコミュニケーションをとるときの情報として、無意識に「外見」という情報を利用しています。

だから、身だしなみがとても大切なのです。

これから夏を迎えてお肌の手入れを考えている方は、ミュゼプラチナム立川に行ってみたらいかがですか。

身だしなみを良くする第一歩として、考えてみてはいかがですか。

派遣の仕事, 身だしなみ

平成24年10月1日から施行されている現行の労働者派遣法ですが、ご存知のとおり「労働契約申込みみなし制度(法40条の6)」については、今年10月1日からの施行となっています。

現在、厚労省の諮問機関である労働政策審議会において、委細に関する検討が始まっています。

労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 資料議論はこれから深まっていくと思われますが、そもそも「みなし」とはどのようなものなのでしょうか?

法律を学んだことのある方なら、初期段階に遭遇する言葉としてポピュラーですが、一般的にはそうでもないようです。

今回は基礎知識の確認をしておきます。

「みなす」という言葉を辞書で引くと「そうでないものをそうであるものとして扱う」というような説明が出ています。

法律用語上の定義もほぼ同じであり、ある事がらと、それとは異なる別の事がらとを一定の条件下では同じであると考え、同一の法的効力を与えること、と説明されます。

民法の未成年者を例にとってみましょう。

民法には「未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす」という規定があります(民法753条)。

成年とは20歳になった者のことをいうのであり(同4条)、未成年はあくまでも成年とは異なるわけですが、結婚したあかつきには、未成年、つまり20歳未満の者も成年になったとして扱うというのです。

実は、民法という法律の世界では、未成年者は一人前とは認められていません。

たとえばモノを買おうにも単独ではできず、法定代理人、簡単に言えば親に代理してもらわないと買えないことになっていて、単独で行った行為は取消すことができるとされています(同5条)。

未成年者はまだ思慮分別が足りず、保護すべき要請が強いからというのがこの制度の理由です。

しかしながら、結婚までしたのであれば、いつまでも親がかりというのは不便であり、ひとつの経済主体として認めてやる必要があります。

そこで先のように成年として扱うことによって、その不便さを解消しているのです。

未成年なのに成年にしてしまうのですから、強引といえば強引です。

ところで、「みなす」という言葉と似て非なる法律用語に「推定する」というのがあります。

たとえば民法772条には「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する」とあります。

要するに「婚姻期間中の夫婦の奥さんが妊娠したら、その子のお父さんは夫であるということにする」ということです。

では「みなす」とどのように違うのか?

「推定する」の場合、いちおうはそのように扱うが、別の事情が判明したときはそうとは限らないという意味が込められています。

つまり反証を許す余地があるのです。

このケースで、もしも鑑定等によって夫の子とはいえない事情が判明すれば、夫の子とはしない扱いもできることになります。

これに対し、「みなす」の場合は、完全にそのように扱ってしまうのであって、なんらかの事情があったとしてもその結論を覆させることはないとされています。

先の未成年者の例でいえば、結婚したならもう成年者として扱われるのであって、「まだまだ頼りないから取消を認めて」などということは許されないのです。

さて、今回の派遣法におけるみなし制度ですが、一定の場合には、派遣先が派遣労働者に対して直接雇用の申込みをしたものとしてしまう制度です。

申込みなどしていないのに「した」として扱い、反証も認めないのですから、非常に強力で影響大です。

それだけに今後の労政審においても多種多様な意見交換がなされるでしょう。

派遣の仕事

以前に勤めた会社で、三か月ほどアメリカでのビジネストレーニングがあり、その折りにある企業の中で研修を受けたことがあるのですが、そのときに

「Internal Customer」という言葉に出会いました。

Customerとは、もちろん「顧客」のことです。

他方Internalとは「内部の」という意味です。

したがって、「Internal Customer」とは、「内部顧客」と訳されることになります。

でもどうでしょう?

通常の意味で顧客とは、ある企業の外部にあって、その企業の商品サービスを購入してくれる他者のことを言います。

そうだとすると、Internalすなわち「内部」の顧客というのはなにかピンとこない気がします。

なぜこのような言葉があるのでしょうか?

その意味はこうです。

私たちにとって、通常の意味でのCustomerは非常に大事です。

「顧客満足第一主義」は、良い意味で最も典型的な会社方針のひとつでしょう。

しかしながら、私たちが仕事を行っていく過程においては、このような顧客以外にも、たいへんお世話になっている人たちがたくさんおり、その人たち無しには業務遂行できない場合すらあります。

付き合いのある業者さん?もちろんそれもその通りです。

でももっと近くにいませんか?

そう、その代表として最も身近な存在が、実は自社の社員の人たちなのです。

考えてみれば納得できます。

もしもあなたが派遣の営業担当だとして、候補人材を客先に提案したいと考えたとします。

この際、採用担当やマッチングの人々の存在は、営業担当にとって不可欠であり、その人たちに気持ちよく働いてもらうことが、結果として自身の営業成績向上にもつながるわけです。

では、あなたが日々、その人たちをぞんざいにあつかっていたらどうでしょう?

仮に他の営業マンも同様の案件を同じタイミングで持ち寄った場合、おそらくその人たちは、あなたを差し置いて、他の営業マンの案件を優先して処理するのではないでしょうか?

会社としての仕事ですから、感情的になったり、人によって恣意的に差をつけたりすることは誉められたことではありません。

しかしながら、各業務を行う担当の方だって人間ですから、仕事が気持ちよく進められるのに越したことはありません。

もうお分かりのとおり、「Internal Customer」とは、自社の社員に対しても通常の意味での顧客と同じようなレベルで配慮すべきだという心構えを象徴的に表わした言葉にほかなりません。

「モノを頼むときは相手方の身になってていねいに依頼する」
「他部署から提出を要求された書類は期限を厳守して作成し提出する」
「たまには自分の仕事を説明し、より深い理解をうながす」
「反対に、別の担当者の仕事をもっと聴き出し、どのように頼めばスムーズに進むのかを教えてもらう」

など、さまざまな局面で自社内の人物との付き合い方が問われてきます。

現在、派遣事業の最大の悩みは採用難であると言われます。

もちろん継続的な採用活動は必須ですが、他方で、既存スタッフの定着を図り、流出を防止することに注力することの重要性が以前よりも増しているように思えます。

スタッフだって「Internal Customer」です。

だとするならばどのようなスタンスで臨むべきか?

その巧拙が問われている時代なのかもしれません。

派遣の仕事

派遣元や派遣先からの質問です。

質問1.業務単位から個人単位および事業所単位の期間制限に変わり、同じ派遣労働者の同じ就業場所への派遣は、3年を上限とすると聞いています。派遣先の事業所単位の期間制限は、これとどう違うのですか?

質問2.派遣先は、過半数組合等の意見聴取をすれば、派遣期間を延長できるそうですが、現行法と何が違うのですか?

質問3.派遣労働者が期間制限を迎えた場合、派遣元から直接雇用の依頼をされるそうですが、派遣先は、必ず受け入れなければならないのですか?
もし、受け入れられない場合は、他に何かしなければならないことはありますか?

質問4.賃金、教育訓練、福利厚生施設の利用の面について均衡待遇の強化を図らなければならないそうですが、派遣先は、具体的にどんなことをしなければならないのでしょうか?

質問5.特定派遣が廃止されると聞きましたが、特定派遣の会社が派遣事業を継続するためには、いつまでに、どのような対応をすればよいのでしょうか?

質問6.現在、特定派遣の会社から派遣を受け入れていますが、派遣先は、今後どのような対応をすればよいのでしょうか?

質問7.改正法が施行されると、派遣元に雇用確保義務が課されるそうですが、具体的には、何をすればよいのでしょうか?

質問8.許可要件に追加されるキャリアアップ推進の内容はどのようなものですか?

現在、法案が開示されているだけなので、詳細は、業務取扱要領の公開を待たなければなりません。

しかし、法案レベルでの理解が不十分であれば、施行までに対策を取ることはできません。

今回、法案が成立した場合の施行日は9月1日が予定されています。

来年ではなく、今年の9月1日です。いまから対策を講じようとした場合でも5ヶ月程度しかありません。

成立してから法案の理解を徹底しようとしても間に合わないのです。

施行日までに、大筋を踏まえて対策を講じ、詳細は、業務取扱要領を確認しながら調整していくという方法をとることが重要です。

今のうちに、法案の内容を理解し、派遣先からの質問等に答えられるようにしておかなければなりません。

法案成立となったとたんに質問が増えるからです。

未分類