派遣法再改正法案が成立していないのに、なぜ大手派遣会社は改正内容を先取りして対応するのでしょうか?

派遣労働者に、キャリア形成支援制度の構築を義務付けた「労働者派遣法改正法案」は、衆議院の解散・総選挙で廃案となりました。衆院選で優勢が伝えられる政府・与党は、来年の通常国会へ法案を再提出することにしていますが、大手派遣会社各社では、法改正を先取りして準備を進めています。

例えば、パソナグループでは、12月中に「キャリアコーチ」という相談役制度を始動させ、派遣社員ときめ細かいキャリア開発を進めることにしています。アデコやテンプホールディングスなどでも同様にキャリア形成支援に積極的に取り組み始めています。

また、スタッフサービスでは、11月から「事務職の常用型派遣事業」の展開を始めました。

事務系では、派遣先との派遣期間が終了しても、派遣労働者との雇用関係が継続する「常用型派遣」は、なじまないとされ、「登録型派遣」を中心に展開してきました。

一方、法改正後、無期雇用労働者は、個人単位で設定される期間制限の例外の一つに該当するため、派遣先に安定的に派遣労働者を供給できるというメリットがあります。

スタッフサービスでは、いい早く常用型派遣に取り組みましたが、この戦略は、他の大手派遣会社でも検討されており、今後、追随するところが出てくることが考えられます。

では、なぜ大手派遣会社は、法改正を先行するのでしょうか?

まず第1に、派遣法改正法案への早期対応があげられます。

臨時国会では廃案になったものの、次の国会に再提出されることは、確実視されており、できるだけ早期に取り組む必要に迫られているのです。

大手派遣会社といえども、今までは、あまり積極的に派遣労働者のキャリア形成支援に取り組んできたわけではありません。

実際、キャリア形成支援制度を構築し定着させるには、時間も人手もかかるため、早めに取り組む必要があるのです。

第2に、他社との差別化があげられます。

法改正に先行して、優良派遣事業者認定制度がスタートしています。その認定基準には、

①事業体に関する基準
②派遣社員の適正就労とフォローアップに関する基準
③派遣社員のキャリア形成と処遇向上の取り組みに関する基準
④派遣先へのサービス提供に関する基準

の4つがあげられています。

大手派遣会社は、優良派遣事業者認定制度の申請をすでにすませていると思われるため、キャリア形成支援に取り組むのは、必然的な流れです。

今後、派遣労働者は「自分のキャリア形成をどこが真剣に考えてくれるのか」と、登録先を選別する目が厳しさを増してきます。

3年を上限として職場を変えなければならない派遣労働者にとって、それをきっかけに派遣会社を移動する節目にもなります。

大手派遣会社間でも競争が激しくなっており、他社との差別化を促すためにも早めに着手する必要があったのです。

さらに、もう一つの隠された理由があります。

派遣会社が派遣労働者を集める際の募集時給が上昇し続けています。

エン・ジャパンが発表した11月の派遣社員の募集時平均時給は、12ヶ月連続で前年同期比プラスが続いています。

実際、それでも人手不足感は強く、大手派遣会社といえども、求人媒体で登録者を集める手法に限界を感じています。

派遣法改正などで、さらに派遣需要が増すことが予想されているため、早い段階での 登録者確保に動いているのがもう一つの隠された理由なのです。

それだけ、人手不足は深刻だということです。

中小規模の派遣会社にとっても、人手不足は深刻な悩みなのです。

派遣の仕事

これは、前職の人材ビジネスにおいて、私の仲間が経験した話です。

とあるメーカーA社があります。

A社は電線関連の企業です。

そこが、新規事業としてバイオ系の部署を立ち上げました。

A社の業種からすればバイオ系の人材など希少も希少でしょうから、当然のことながら、新規事業のフレッシュな担い手として、その方面のバックグラウンドを有する有能な人材が欲しくなります。

しかしながら、バイオ系の学生が狙う業種としてまず想定されるのは「医薬系、食品系」などです。

第一選択として、「電線メーカー」をターゲットとする人はほとんどいないはずです。

A社としてはなんとか新規事業を成功させたいと思い、バイオ系修士出の新卒人材の獲得に奔走しましたが、予想していた通り、そのような学生からは見向きもされませんでした。

それでもA社は諦めません。

ダメもとで、事務関係で付き合いのあった派遣会社を通じて、その関連グループの別の人材派遣会社B社に相談を持ちかけてみました。

実は、ちょうどそのころ、B社にはバイオ系修士卒の人材Cさんが派遣労働者として入社していました。

Cさんは非常に優秀な人材であり、医薬系メーカーに内定していたのですが、身内の健康問題のためすぐの就職ができず、最数的にそのメーカーに行くことを断念せざるを得ませんでした。

そのため、一年近く遅れてあらためて就職活動を行っていたのですが、その経緯で入社したのがB社だったのです(ちなみにB社は、常用雇用の人材のみを登用する特定派遣会社です)。

B社としては、ここぞとばかりにA社に対してCさんを提案してみたところ、修士時代の研究テーマがA社の新規事業と関係性が深かったためか話はとんとん拍子に進み、CさんはB社からの派遣という形でA社にて働くことになりました。

このケースで、もしも派遣会社B社が存在しなかったらどうでしょう?

電線メーカーに就職しようとするバイオ系人材はなかなか見つからないわけですから、A社としては欲しい人材がくるまでに多大な時間とコストを空費してしまいます。

他方、Cさんとしても、せっかくバイオ系の修士を出たのですから、その眼は医薬系に向くはずであり、電線メーカーがバイオ系人材を求めている、それも、自分の研究テーマと非常に近しい新規事業を立ちあげ中である、などという情報はなかなか入手できないと思われます。

つまるところ、派遣会社が間に介在したからこそ、バイオ系人材を欲する電線メーカーA社とバイオ系の研究開発に励みたいCさんとが結びついたわけです。

これは、あるニーズとそれを満たす人材とをマッチングさせる、いわゆる需給調整の一局面と考えてもよいのではないでしょうか?

通常、需給調整機能といえば、正社員採用に踏み切れない景気状況が続いて失業率アップの懸念が存在する際に、派遣を通じて雇用増を達成させてそれを緩和させようという、いわば「量」的な側面から語られるわけです。

しかし、ここにあげた実話に即すと、需給調整機能は、「質」的にも働くのだという感慨を持ちます。

労働者派遣という仕組みが質的な意味でマッチング機能を果たし、会社と人を救ったと言っても間違いはありません。

ところで、このような経験からは、次のことが言えると思います。

(1)受注案件発掘の現場では、「この企業ではこういう人材の需要はない」という固定観念は捨てること。

もちろん営業効率を勘案する必要もありますので、「いつも逆張り!」では困りますが、情報収集に基づく柔軟な仮説を持つことは非常に大切です。

(2)「ニーズありき」にプラスして「人ありき」への思考を行うこと。

現況では人材不足感が強いと言われ、企業が求めるがままの受注案件だけではそれを充足するのは難しくなってきています。

むしろ人に着目して、「この人ならここでいける」という観点での活動を活発化させる必要性が多々あると考えます

その後Cさんは実績をあげ、最終的に、A社の社員として迎えられてリーダー的存在として活躍したといいます。

派遣会社B社にとっては悲喜交々でしょうが、大局的見地からすれば、好ましい状況が
招来されたとのだと思われます。

未分類

地域や業種、広告に使う予算などで金額は大きく変わってきますが、会社として「平均的」な問い合わせ単価や登録単価、そして採用単価を把握することが重要です。

過去に使った広告費の費用対効果をしっかり分析することがとっても重要なのです。

そしてその数字を元に、目標値を作ることができるのです。

もちろん、少し頑張った数字が目標となるわけで、わざわざ悪化や横ばいとする必要はありません。

その次に、その数字が達成されるべく、ルールを明確化していきます。

例えば、採用コスト目標が7万円/人だった場合に、10万円/人を連発しているととても達成できません。

ですので、

10万円/人が3ヶ月続けば「掲載を切る」

15万円/人が2ヶ月続けば「掲載を切る」

などのルールを決めて運用することが肝心です。

効果が悪化した媒体をダラダラと続けることはドブに金を捨てているようなもの。

カットした予算は、効果の高い媒体へ投資しましょう。

派遣の仕事

派遣会社がかかえている悩みは、思うように登録者が集まらないこと。
派遣会社は、ここしばらく登録者不足に悩んでいるのです。

でも、内定ゼロの就活生、就職できずフリーター、3年以内の離職者など多くの若者が就職活動をしているのにです。

不況から脱し景気が回復期に入ると、まずは、派遣労働者が増え始めます。

確かに、派遣先の派遣需要は、回復しています。

営業も、オーダーを取りやすくなったことは実感していることと思います。

ところが、どんなに求人をかけても、思うように登録者を確保できない状況が続いているのです。

景気回復に伴い、有効求人倍率が上昇していることは、ご承知のとおりです。「安定的に人材を確保したい」という企業のニーズが増加し、求人募集件数が増え続けてい ます。

全国求人情報協会が発表した「求人広告掲載等集計結果」によると、10月の求人メディア全体の広告件数は、前年同月比20.2%増となっています。

年末にかけてますます掲載件数が増えることが予想されています。

そのため、全国的に人手不足が深刻化していることと、「正社員として働きたい」という求職者のニーズも強くなっているため、登録型の派遣社員の募集では、人材の確保が難しく、派遣先企業に対して十分に人材を供給できない状況が続いているのです。

この傾向は、中小規模の派遣会社だけでなく、大手派遣会社にも見られる傾向です。

中小派遣会社に比べ、大量のオーダーを抱えている大手派遣会社にとっては、登録者不足は死活問題です。

一方、人材を確保したい企業の多くが求人媒体を通じた採用活動を行っているため、募集時給が上昇しています。10月度のパート・アルバイトの募集平均時給(三大都市圏)は、961円と調査開始以来最高になりました。

派遣スタッフ募集時平均時給(三大都市圏)も1,563円と17ヶ月連続の全円同月比プラスになりました。

それでも、思うように登録者が集まらないのですから、求人媒体だけに依存しているわけにはいかないのです。

有効求人倍率の上昇に伴い、完全失業率が低下しています。

最悪期は、5.7%でしたが、年々改善し、9月には、3.6%まで下がっています。

しかし、年齢別に見ると、15~24歳が5.9%、26~34歳4.6%、35~44歳3.4%、45~54歳3.3%と、若者の失業率は、中高年に比べて高くなっています。

少子高齢化とはいえ、この割合は、見逃せません。中高年に比べて若者の失業率が多いのは、自発的失業つまり自分から仕事を辞めて職探しをする人が多いからと言われています。

そして、求人があっても満足できる仕事が見つかるまで探し続ける傾向があります。

また、失業率には、景気が拡大すると下がる「需要不足失業率」と労働市場の需要が一致していても業種や地域、企業規模などによるミスマッチで構造が問題で原因が生じる「構造失業率」の2つがあると言われています。

昨年の若者(20~24歳)の完全失業率は7.0%でしたが、需要不足失業率は0.5%、構造失業率は6.5%でした。

リーマンショック後の2009年には若者の需要不足失業率が1.7%超だったことを考えると、完全失業率は、これ以上下がりにくい水準となったようです。

ここに、派遣会社は目を当てる必要があるのです。

つまり、若者を中心に、企業には欠員があるのに、ほぼ同数の失業者がいる状態の中で、求人広告だけでは、若者に派遣会社に登録しようという意欲を持たせることができないのです。

次に、若者の失業理由を考えて見ましょう。

厚生労働省が2013年に実施した「若年者雇用実態調査」(15~34歳までの若年労働者対象)によると、

①賃金のよい会社にかわりたい

②労働条件がよい会社にかわりたい

③自分の技能・能力が活かせる会社にかわりたい

④仕事が自分にあった会社にかわりたい

⑤将来性のある会社にかわりたい

という理由があげられています。

まさに、人材派遣会社がビジネスモデルにしている需給調整機能が役立つのではないでしょうか。

もちろん、右から左に仕事を紹介するという時代は過去のものになりました。

年齢は若いが経験不足であったり業務スキルそのものが足りなかったり、コミュニケーション能力が低かったりと、若者には、業務スキルに加え社会人基礎力が低い傾向があります。

もっと積極的に若者の就職活動に踏み込んでいくことで、派遣会社を頼りにする若者が増えていくのです。

またも延期になってしまいましたが、派遣法の再改正では、派遣会社にキャリア形成 支援制度の構築を求めようとしています。

優良派遣事業者認定制度でも、「派遣社員のキャリア形成と処遇向上の取り組み」を4つの認定基準のうちのひとつにしています。

今後、改正法が成立・施行されると、派遣会社に無期雇用される派遣労働者は、派遣先に期間制限を受けることなく派遣就業することができるようになります。

専門職種では無期雇用化が進むと考えられていますが、大手派遣会社では、事務系職種でも常用雇用型派遣に取り組み始めています。

このように、ビジネスモデルを転換し、法改正を待たずに先取りしていくことで、派遣業への注目を高め、離れていった登録者を呼び戻すことが必要なのです。

来年以降、人手不足からますます派遣需要が増えることが予想されています。

その需要を売り上げにつなげるためにも、派遣スタッフが登録したくなる条件をそろえましょう。

派遣の仕事

先週21日に衆議院が解散されました。

解散がなされると、慣例的に「バンザーイ!」の三唱がなされるのですが、今回のそれはフライング気味に行なわれたために再度やりなおすという、なんだかしまらない結末でした。

この「解散」ですが、これは一般用語ではなく、れっきとした法律用語であり、かつそれは、最高法規とされる憲法上の用語です。

その定義は、単に散会させるというのではなく、「議会(現行法では衆議院)の全議員について、その任期満了前に議員の資格を失わせること」となっています。

雇用になぞらえて言えば、期限の定めのある雇用契約の社員について、全社員を期間満了前に解雇すること、になります。

解散の後はどうなるかとうと、議員がいなくなると国会運営ができなくなります
ので、再度、議員を選ぶことになります。

これが総選挙で、解散の日から40日以内に行なわれます。
選挙しただけではなにも始まりませんので、選挙後は30日以内に国会が召集されます(特別国会)。

そして内閣は、議会の信任の上に成り立っているわけですから、新しい議会になった以上は前のままではいられず、総辞職することになります。

このように解散は、議員にとっても内閣にとっても、既存の状態を捨てて新しいステージに突入することを意味する、いわば荒療治です。

なぜそんな荒療治をする必要があるのか?

それは、解散の効果から考えるとわかりやすいと思います。

解散が行なわれると議員が資格を失い、選挙を行なうわけですから、国民に対して、
どの議員≒政党を選ぶのが自分たちにとって良いのかを判断させるチャンスを与えることになります。

すなわち、なにか非常に重要なテーマが国家、国民について生じ、それに関して意見がさまざまに分かれているような場合において、これまでのやり方を続けるだけでは民意にそむいてしまう懸念があるときに、いったん全議員の資格を失わせ、あたらめて選挙を行うことによって、「国民の真意を問う」ところに、荒療治としての解散の意義があるわけです。

このため、解散は安易になされてはなりません。

議員の資格を失わせてまでも、さらに言えば、約800億円という選挙のための費用をかけてまでも(もちろんこれは税金でまかなわれます)、行なう必要があるだけの事情が必要です。

この事情のことを一般には「大義」と言います。

今回の解散に関しては、「その大義はあるのか?」が取りざたされています。

なぜかというと、今、差し迫ったテーマといえば、「消費税の再増税の是非」
があげられますが、これをめぐっては、与野党ともに「現状では上げるべきではない」ということで意見は合致しており、「大義」が存在しているのか不分明だからです。

もしも安部首相が「再増税する」と言ったなら与野党で意見対立が生じ、「大義」もあることになりますが、解散前に首相は「再増税は延期」と言ったわけです。

では、大義の存在が不分明の中で、なぜ解散、総選挙にいくのか?

政権というのは賞味期限があります。

就任時はよくても、時間の経過の中で色々なことがおきると、だんだんと支持率が下がってくるのが通常です。

時間が経過してさらに賞味期限が迫ってきてしまってから選挙をしたのでは、負けてしまう可能性も高くなります。

現状をみても、GDPマイナス成長と景気回復が思うようになっていない今、「来年以降は大丈夫!」とはなかなか言い切れません。

いずれは消費税再増税の決断も必要でしょう。

そうなると選挙環境は厳しくなります。

そうであるならば、まさに今、「皆さん、消費税再増税は延期します。安心してください!」と言って、解散、総選挙に移行した方が政権にとっては好都合です。

つまり、解散には、「国民の真意を問う」ということ以外に、「政権維持のために選挙の時期を選択できる」という政治的な効能もあるわけです。

さて、派遣法改正については、直接的には今回の大義には入っていないようです。

ただ、景気回復と雇用については今後も重大事であり続けますので、各政党の考え方はよくおさらいしておくべきでしょう。

派遣法再改正についてのスタンスは、与党はYes、野党はNoといえますが、野党でも、維新の党は今回の改正案について賛成の意向で、ただ、派遣労働者保護の観点から「同一労働・同一賃金」の規定を盛り込むべきとしています。

与党は一枚岩かと思っていましたが、いっとき公明党が一部修正案を出すなど、完全に足並みが揃っているわけではないようです。

もしも派遣法改正案が「大義」となるのだとしたら、争点の中心はどこにあるのでしょうか?

許可制への完全移行?

教育制度の義務化?

派遣期間制限無しであった政令26業務制度の撤廃?

それともやはり、ヒト単位の派遣期間制限への移行や3年以上の延長も可能になること?

派遣法については、派遣労働者はもとより、派遣先、派遣元、さらには派遣元正社員などと利害関係者も多く、複雑です。

皆さんの本音の声はいかがでしょうか?

派遣の仕事

ある会社があります。

中核事業は「派遣ビジネス」です。

当然、派遣業界が伸張することを望んでいます。

その会社のセミナーに招かれたことがあり、そこで参加者に質問をしたことがあります。
「みなさんは、派遣社員になりたいですか?」

答えは、全員「NO」。

派遣ビジネスで仕事をしているにもかかわらず、いや、そうだからなのかもしれませんが、この結果は派遣に対する漠然とした危惧感があることを推測させます。

次の話し。

よく、派遣に関する議論において、こういうことが言われています。

「派遣が格差社会の元凶だというけれど、派遣社員の数は全体の2%に過ぎない(言い換えれば、派遣社員の存在が格差社会の原因とはいえない)。」

「派遣社員の中には、たしかにやむを得ず派遣社員になった人(非本意型)もいるが、そうではなく、あえて派遣社員をいう形態を望んだ人(本意型)も存在する(ここでは、それぞれの比率を50%ずつにしましょう)。」

これらの意見を総合すると、こういうことになるでしょうか?

1、派遣社員の存在が格差社会の元凶とは言えないかもしれない。

2、そして、派遣社員の中には、あえて派遣を望んでいる人もいるのでしょう(それが、真の意味での「本意」かどうかは別にして)

3、がしかし、非本意型が派遣のなかの50%だとしても、全体の数からみれば、派遣社員を望んでいない人はMAX99%であり、そのことは、冒頭に掲げたセミナーでの答えからも肌感覚でわかる。

私は、派遣という仕組みを必要なものと考えている一人です。

そして正直に告白すれば、その理由の第一は、派遣先の企業にとって、これほど非常に使い勝手の良いものはないからだという有用性の観点からくるものであり、そしてこの事情があるからこそ、派遣の仕組みが、雇用が難しい状況において雇用の吸収弁として機能していること(需給調整機能)が、第二の理由として挙げられるのだと考えています。

なのに、なんでこんなことを書くか?

それは、今回の派遣法改正を悪法だと決めつける論者に対して違和感をもちつつも、他方で、現実認識不十分の状態で派遣Good!という人たちにも「そう簡単ではないのでは?」という思いが募るからです。

「そういうあなたたちは派遣社員になりたいのですか?」

派遣というものは、雇用責任という重大な要素を派遣元に負わせつつ、派遣先が労働力を利用することができるというサービスです。

競争力、とくに国際競争力の増す中で、このような負担の少ないサービスはこれからも存在していくのでしょう。

理想的には、同一労働同一賃金を導入し、派遣サービスのコスト=(正社員の同価格の)派遣に係る労働力に対応する賃金+派遣元へのマージンとすることで高コスト化を図り、利用者側優位のシステムに変容を加え、もって常用雇用とのバランスを図ることもあるのかもしれませんが、派遣を利用する派遣先側の状況を考えると、道はまだ遠いのかもしれません。

もういちど繰り返しますが、私は派遣システムの味方です。

理由がどうあれ、需給調整機能の有する意義は大きいと思います。

ただ現況の基礎的認識からすると、このシステムのはらむ問題は現存しています。

今回は前提の話しにとどめますが、法改正においても議論すべき点も多いでしょう。

総論や個々的指摘も含め、派遣システム(=派遣労働者+派遣先+派遣元)のためになるようなことがらを、今後も見つけて書いてみたいと思います。

私も派遣のお世話になるかもしれません。

そのときに、「なかなか良い制度だな」と感じたいものです。

派遣の仕事

解散風が吹く中、政府与党は、今臨時国会中の改正派遣法成立を断念したようで、舞台は新年からの通常国会に移されそうです。

改正をめぐっては、前通常国会での誤記問題に始まって失策めいたものが続きました。

閣僚の相次ぐ辞任は全般に影響を与えるもので、ことは派遣だけに限られませんが、連立与党の公明党が一部修正案を提出した件では与党間連携の不十分さをうかがわせました。

改正案では、派遣期間の制限については「人単位で3年間」というルールを設けましたが、これは人を替えることによって延長が可能です。

これをとらえて、「事実上、ずっと派遣が可能という状況が発生しうる」として賛否が分かれており、野党民主党などは、与党攻撃のために反対論を展開しています。

ただ、何の手続きもなく延長ができるわけではなく、御存知のとおり「過半数労働組合等の意見を聴かなければならない」という縛りがあります。

問題となったのは、この手続きについての塩崎厚労相の答弁です。

民主党が、本改正は派遣の永続化につながるとして反対の語気を強めたのに対して、塩崎氏はその懸念はないとし、その理由として、「労働組合側が延長について反対したにもかかわらず、それに逆行して期間延長を行なうとしたら企業内民主主義が成り立たないので、『労働局が指導に入る』」という趣旨の発言を行なったのです。

民主党議員は「ホントにそうなんですね?!」と質しました。

しかし塩崎氏は発言を変えませんでした。

ビックリしたのは厚労省事務方です。

それもそのはず、改正案では、「過半数組合等からの意見聴取」は義務化されたものの、それはそこまでであって、「組合等が反対したら延長はできない」とまではなっていないからです。

法案がそうなっていないのですから、労働局としても指導の根拠を欠き、塩崎氏の言う指導は困難です。

事務方は即座に対処。

「労働組合等の反対が有った場合に、『対応方針を説明しなかったようなときには』、労働局が指導を行なう」というように塩崎発言の中身を変容させて、文書を提出したのです。

この内容自体は正しく、反対論があったときにはまさしく説明責任を果たさなければならないわけですが、これはどうみても塩崎発言とは別物です(以上については、法案40条の2関連を参照)。

派遣業界では、民主党の政策はあまり人気がないようですし、味方も少ない気がしますが、今回の出来事は「厚労相として勉強不足、準備不足」と言われてもしかたはなく、民主党の怒りもわかる気がします。

もっとも、さらにひるがえって考えてみると、「労働組合側が猛反対している場合であっても期間延長はできてしまう」という法案内容にこそ、野党に攻められる陥穽があったのかもしれません。

「労組がいくら反対しても、説明さえすれば延長できるのか。。。なんか意味ないんじゃない?」

この規定を是とするか否かは、各々の寄って立つ価値判断によって違ってきます。

ただ、今回の改正案については「派遣は臨時的・一時的なもの」というスタンスは維持したとされているものの、そう言うにしては、その根幹にも迫る内容の規定があるなあ、という感慨をもちます。

派遣の在り方は、変化しつつあるのかもしれませんね。

派遣の仕事

求人広告は広告であるという認識を持つことにより、各広告の結果を数値化をするとメッセージ性の明確化ができます。

現在もっとも応募が欲しい層は25歳~39歳の地元の求職者で、出来れば男性の方が助かるかな?といった案件を想定した場合、その層をターゲットにした広告をある媒体で打ったとします。
そして、その結果が問い合わせ数そのものの増減ももちろんながら、

ターゲットの人がどれくらい申し込んでくれたか?
入社にまで至ったか?

この辺の正確な検証が可能になります。

前回の広告と何をどのように変えて、結果がどうなったのか。

これこそが、欲しい情報なのです。感覚ではやっぱりいい加減で、数値化するというのがミソになります。

誰に・どのように・何を伝えたい のかを明確にして計画(プラン)が立ち、実際に広告を打って(ドウ)、数値化をもって検証(チェック)し、効果を見た上で更なる行動(アクト)へ移していくのです。

PDCAサイクルが完成するのです。

これこそが、採用効率を高めるために必須と思っていただいて間違いがありません。

当たり前じゃん!って声がきこえてきそうですが、案外出来ていないのが実情です。

逆にこれが出来ていれば多くの場合、コストは一定以下に抑えられているはずです。

採用に限らず、ビジネスの基本はやっぱりオーソドックスなところに

成功要因があるなぁと良く思います 。

派遣の仕事

政治に振り回される派遣法改正、11月12日に採決を予定していた厚生労働委員会の審議見送りになりました。

安倍首相が、APEC首脳会議参加等で不在中に、衆議院の年度内解散・総選挙の観測が強まっています。

もし、解散となれば、「派遣法再改正法案」は、廃案または継続審議となり、今国会で成立させることができなくなります。

安倍首相が、外遊から帰国後の来週前半までは、今後の動向に振り回されることになりそうです。

今後の予想ですが、安倍首相が、外遊から戻る17日以降に解散するかどうか判断が下されると思います。

17日の週に解散がされた場合、派遣法再改正法案が、それまでに審議・採決できているかどうかによって、次の展開が変わってきます。

それまでに衆議院で採決できなければ、廃案となります。また採決できた場合も、衆議院解散と同時に、参議院が閉会されます。

閉会されたままだと廃案または継続審議になりますが、閉会中に内閣が参議院を緊急招集し、重要法案だけでも成立させようとすれば、成立の可能性が高くなります。

予断を許さない状況ですが、どちらの場合も、派遣元・派遣先は、大きな影響を受けることに変わりはありません。

もし、派遣法再改正法案が衆議院解散により、廃案または継続審議となった場合は来年4月1日(再改正法の施行日)以降も、現行法が適用されることになります。

3月31日で派遣受入期間が満了する派遣契約は、4月1日以降、派遣の受入ができなくなります。

再改正法の施行で、事実上抵触日以降の派遣受入が可能と考えていた派遣先は、4月1日以降の人事を見直さなければなりません。

これは、非常に大きな問題です。

また、派遣法再改正の審議でも、違法派遣への対応や意見聴取の正当性などの議論が繰り広げられました。

そのため、今後の労働局の対応が厳しくなることが予想されています。

現在、各地の労働局は、「特定労働者派遣事業者」を重点的に調査しています。

その結果、かねてから問題になっていた、一般労働者派遣事業者にしか許されていない、常用雇用労働者以外の派遣を行っている実態が明らかになっています。

その結果、派遣先への立入調査・指導件数も増えているのです。

お客様(派遣先)から、労働局から立入調査の連絡があったが、どんな対応をすればよいか?という相談はありませんか?

今後、さらに派遣先への調査が強化されるので、お客様の状況を正確に把握しておく必要があります。

そして、もう1つの問題が、「労働契約申込みみなし制度」の導入です。

何度かお伝えしているように、これは、2012年(平成24年)改正法で施行が猶予されていた制度です。

その制度が、来年10月1日から施行されることになっているのです。その影響や対策も考え、準備に入らなければならないのです。

コンプライアンスが重視される中、派遣法再改正法が成立しなくても、派遣元・派遣先は、派遣法への備えを十分にしておかなければならないのです。

政治家も、解散・総選挙が不確実な状況下、「もし解散したら?」というシナリオを描いて準備を進めています。

派遣会社の皆さん、派遣先の皆さんも、この時期だからこそ、今後の準備をしておくべきだと思います。

現行の派遣法も十分理解されているとはいえません。

問題を起こす前に、今後の派遣社員活用を再考してみてはいかがですか?

派遣の仕事

最近は、派遣法改正も話題にのぼることが多くなり、視界にもやはあるにせよ、
時期は確実に煮詰まってきました。

改正法案については各方面でそれぞれさまざまな評価がなされています。

「人を替えれば、事実上、派遣を利用し続けられる」

「いや、そうだからこそ生涯派遣を助長してしまい、けしからん!」

「他方では政令指定業務がなくなり、派遣で長く働ける機会が失われる!」

などなど。皆さまはどのような印象をおもちでしょうか?

私としては、今回の法案内容は「派遣会社に『覚悟』を求めるものだ」と考えています。

「あなたは、本当に派遣ビジネスを続けていくつもりなのか?その自信と裏付けはあるのか?」

改正にあたって労政審が留意した点は三つあります。

第一は、関係者に分かりやすい制度とすること。

第二は、派遣事業の重要な役割を評価した上で、派遣労働者のキャリアアップ、直接雇用の促進を図り、雇用の安定と処遇改善を進めていくこと。

そして第三は、悪質業者の退出と優良業者の育成を果たすこと。

です。

これらとの関係で、今回の法案内容をみてみましょう。

まず第三からいきます。

ご存じのとおり、今後、派遣ビジネスを展開する際には「届出制」ですむものではなく、すべてが「許可制」となります。

似たような言葉ですが、そもそもの意味合いはまったく異なります。

「届出制」というのは、「原則はOKだが、所定の届け出だけはしてね」というのに対し、「許可制」は、「原則はNOなんだけど、条件を満たせば例外的に許してあげるよ」というものです(難しい言い方では「原則的禁止の限定的解除」と言います)。

そもそもの立ち位置が真逆なのです。

この違いは違反の場合にも反映されます。

許可制違反の場合は、そもそもやっちゃいけない行為なのに無許可でやってしまったわけですから、サンクションも強いものになります。

もちろん、許可条件の実質的内容も重要です。

一定の資産要件を満たさないと許可が下りず、派遣ビジネスを行うことができません。

財務体質の強化が要求されてくるので事は重大です。

第二からは、段階的・体系的な教育訓練を施すことが義務化されることがあげられます。

どのような内容になるのかは下部法令に委ねられていますが、負担増は避けられないでしょう。

第一からなにをあげるべきかは難しいところもありますが、期間換算の仕方が業務単位から人単位に変った点は、わかりやすさの反映であるかもしれません。

さらに今回は、人単位では三年だが、一定条件のもとでは、人を替えれば派遣による業務遂行を三年間を超えて続行できるようにしています。

実は、この点をとらえて「いくぶん規制が軽くなった」という考え方も出るのですが、
いちがいにそうは言えません。

たしかに三年間という縛りが緩くなったように見えますが、もしも収益を上げ続けたいのなら、交代要員を確保しておく必要があります。

他方、終了する派遣労働者のためには新規案件を用意しておかなければなりません。

さらに、派遣労働者に対する他の雇用安定措置も効いてきますし、派遣法以外のところで、労働契約法による、有期雇用を5年続けた場合の無期雇用転換の制度も響いてきます。

これらを総合的に勘案しますと、安易に「規制が軽くなった」などとはいかないことになります。

以上をまとめますと、改正法のもとで派遣ビジネスを継続的に成長させていくためには、「一定レベルの規模感、体力」が必要でしょうし、小型で生き残るなら、「相応の強み、特徴」をもっていることが不可欠になるのだと考えます。

これが、私の申し上げた「覚悟」の意味です。

民主党政権時代に出された「登録型派遣禁止!製造派遣禁止!」の「やっちゃいけない型」とは違いますが、「資産要件を満たせ!キャリアアップ制度を確立せよ!」という
「しなければならない型」が強固に出ていて、相当の規制であると思われます。

私は派遣ビジネスを応援する立場に立ちますが、「覚悟」の重要性についても、声を大にして訴えたいところです。

すでに業界では、事業整理、買収の動きも活発化しています。

経営者の方々を筆頭に、「自分たちの会社はどうやってビジネスを継続していくのか」という点に関し、明確な視点をもつことが大切です。

派遣の仕事